アルコール濃度算定方式

アルコール濃度算定方式

アルコール濃度算定方式とは、ウィドマーク法とも呼ばれるもので、呼気中のアルコール濃度を、摂取したアルコール量や飲酒を行った本人の体重などから算定する方法です。

アルコール濃度算定方式が注目されるようになった背景には、飲酒事故に対する罰則の強化があります。2007年9月19日から改正道路交通法が施行されたことによって、飲酒事故については、従来よりも厳罰が適用されるようになりました。しかし、これによって、重い処分を避けることを目的とした、ひき逃げが増加するという事態がまねかれてしまったのです。

テレビや新聞の報道などでも知られているように、酒酔い運転や酒気帯び運転の状態で交通事故を起こしたときに、いったん現場から逃げ去って、酔いが覚めた後で出頭することで、厳罰を避けようとするドライバーの心理が、そこにはある訳です。

こうした問題を解決するため、最近では、アルコール濃度算定方式(ウィドマーク法)によって、事故惹起時のアルコール濃度を計算により求めて、これをもって検挙をするということが行われるようになってきました。

アルコール濃度算定方式とは

ウィドマーク法による呼気アルコール濃度の具体的な算定方法についてですが、飲酒してある時間が経過したときの血中アルコール濃度及び呼気アルコール濃度の値は、以下のウィドマーク計算法により算定可能であるとされています。

A=D×Cd×sg

C=A/(W×γ)

Ct=C−β×tCt’

記号の意味は、それぞれ以下のとおりです。A:アルコール摂取量(g)、D:飲酒量(ml)、Cd:酒類のアルコール含有量(濃度)、sg:エチルアルコールの比重(0.792)、C:血中アルコール濃度(mg/ml)、W:体重(kg)、γ:アルコール体内分布係数(0.60〜0.96)、Ct:飲酒からt時間後の血中アルコール濃度(mg/ml)、β:アルコール減少率(0.11〜0.19)、Ct’:飲酒からt時間後の呼気アルコール濃度(mg/l)。

これらの計算式により、飲酒後、事故時までの経過時間を考慮した血中アルコール濃度が推定されますので、γ、βなどの係数のうち、結果の値が小さくなるものを選んでも十分に基準を超える値であれば、酒酔い運転や酒気帯び運転であったことが認められるという判断の根拠となる訳です。

このように、言い逃れを許さないような判断が、アルコール濃度算定方式によって、すでに導入されていることになります。そもそもが、大変危険な行為ですから、酒を飲んでの運転は決してしてはなりません。また、ある程度、時間が経過した後に運転をしなければならない場合でも、アルコールチェッカーなどで客観的に、運転の可否を判断する必要があると言えるでしょう。